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天使とは、美しい花をまき散らす者でなく、苦悩する者のために戦う者である [ロンドンのミュージアム]

白衣の天使といえばこの人をおいては語れないフローレンス・ナイチンゲール。

オスマン帝国(トルコ)を巡り、フランス、サルデーニャ王国(イタリア)
そしてイギリスの同盟国とロシアが対立したクリミア戦争中、
裕福な家庭で育ったお嬢様にも関わらず看護婦として志願し前線へ従軍。
兵舎病院での40%以上の死者数を5%にまで減らすなど多くの兵士を助け、
看護婦の地位を向上させ病院施設の設計に看護学校も創設した偉大な人。
そんなナイチンゲールが医療の効率化を目指し病院のレイアウトを設計し、
世界で初めての看護学校としても開設した建物がロンドンのシンボル、
ビックベンの対岸に位置する900年以上の歴史を持つセント・トーマス病院。
ナイチンゲール時代は7棟連なった石造りの美しい建物だったが残念ながら
対岸のビックベンをつなぐ橋の工事のためにその半分以上が取り壊された。
今では壊された部分に近代的なビルになった病棟が建てられているものの
ナイチンゲール博物館も運営されている。


今日の出来事
そもそも発端はトルコを巡るロシアとフランス、イギリスの利権争いだった訳でロシアの侵略からトルコを守るなんて連合軍の戦争大儀はお題目に過ぎないし、ナイチンゲールが献身な努力で兵士の命を助け、戦争経費が加算で国が傾いている時にイギリスの金融街ではここぞとばかりにロシアに多額の利子を付けて貸し出していた・・・
人の命なんて国家間の利益の上ではどうでもいいと言っているようなものだろうか。
間違っても苦悩する国家のためでなく人のために戦いたいもの。
・・・やっぱりどんなものに対しても戦うのは避けたい。

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すさまじい変化のスピードに刺激されて洗練される [ロンドンのミュージアム]

のはメイド・イン・チャイナ・デザイン。

ロンドンのV&A美術館では特別展China Design Nowが開催中で
中国の凄まじい変化とパワーがデザインにも表れている展示となっている。
特別展はポスターや彫刻と映像からファッションに建築まで展示され
中国ではあらゆるデザインが意欲的に改革されているのが見てとれる。
中国当局がパンダの冒涜呼ばわりしたJi JiによるHi Pandaも展示されていたが、
もっとも中国の変化が凄まじいと感じるのは展示最後に設けられた
建築に関するデザインではないだろうか。
既存のモダンな高層ビル群から未来的な都市計画までその規模と意欲は
経済大国としてだけでなく文化面でも大国の地位を築くのはそう遠くはないだろう。

V&A China Design Now
http://www.vam.ac.uk/vastatic/microsites/1636_chinadesignnow/


Photo:V&A

Photo:V&A
今日の出来事
チベット問題の影響かガラガラ。とにかく貸し切り状態でゆっくり見て回れた。西洋文化にあこがれ世界を目指す姿は大正デモクラシーが始まった日本のよう。これで中国デモクラシーなんかも始まらないだろうか。

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入場者数80万人を超えると予想されるほど人気なのは [ロンドンのミュージアム]

大英博物館で特別展示されている「秦の始皇帝展」

近代的な中央集権国家を築き上げたこの偉大な皇帝は
漢字を統一文字としただけでなく通貨や単位も統一し
万里の長城の建設に、舗装された幹線道路の整備、
儒教などの書物を焚書し、晩年には不老不死を求めるなど
始皇帝を名乗るに相応しい伝説的な歴史を残している。
そんな始皇帝展の人気はイギリスでも高いようで予約はほぼ埋まり、
キャンセル待ちでようやくチケットが購入できるほど。
当日券も500枚限定で売られているけれどこちらも長蛇の列。
さらに通常展が午後5時半で閉館するのに閉館後も、
夜中の12時近くまでこの特別展だけ開かれる力の入れようだ。
ちなみに大英博物館の特別展での最高入場者数は、
170万人を記録したツタンカーメン展らしく
こちらの歴史を塗り替えられないのは残念。

今日の出来事
始皇帝で始まった偉大な中国の皇帝の歴史は約2000年後ラストエンペラーで有名な愛新覚羅溥儀によって歴史に幕を降ろす。始まりも終わりもそれは突然やってくるのかも知れない。

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負の遺産 [ロンドンのミュージアム]

華やかにパリやベルギーへと旅立つユーロスターの発着駅
ロンドン南に位置するウオータールー駅近くには
美しい外観の帝国戦争博物館がひっそりと佇んでいる。
この建物は19世紀に作られた世界で初めての精神病院、
王立ベスレム病院で今もそのファザードが当時のまま利用されているが、
両翼に広がっていた建物は取り壊され静かな公園と姿を変えている。
1936年に戦争博物館とへと姿を変えたこの建物の内部では
第一次世界大戦で使用された飛行機や巨大な大砲、
第二次世界大戦で初めて使用された広島型原爆のモデルから
敵機の進入を許さなかった完璧なレーダー網を潜り抜け
ロンドンを恐怖に陥れた世界初の第三帝国のミサイルに
イギリスとポーランドによって解読できからこそ情報戦を制したものの
一つの暗号だけはスーパーコンピューターに頼っても2006年になって
初めて全てが解読できた世界初の第三帝国暗号コンピューターや
近代のイラク戦争の展示まで展示数は少ないながらも
多くの資料と厳選された負の遺産を展示しているだけでなく、
特別展示として子供の視点からみた戦争に戦争ポスターの展示に
ホロコーストにたどり着く第三帝国の軌跡を展示するなど
単純に兵器を紹介しどれだけ被害があったなど漠然として
よく分からない表現でなく実際に戦争が与えた影響を
一般的な生活の視点で捉えることで戦争を実感できるように
実によく考えられた完成度の極めて高い負の博物館である。


今日の出来事
すべてを見たように紹介したけれど、淡々と「戦争とは?」を語るこの博物館に漂う負のエネルギーは凄まじく、とても全てを見るほどわたしの精神は強くなく、いたたまれなくなって早々と出てきてしまった。
果たして人とはこれ程までに負の遺産を見せつけられなければ平和を望めないものなのだろうか。本当にこんな惨い博物館が必要なのだろうか。必要とするなら人とはなんとも悲しい存在だ。

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王立空軍 [ロンドンのミュージアム]

ロンドン北部には軍用機だけが展示されためずらしい博物館、
王立空軍博物館(Royal Air Force Museum)がぽつりと存在する。
飛行機の歴史自体がたった100年ちょっとしかないのに、
その100年は戦争の歴史でもあることを実感するこの博物館は
木と布でできた比較的平和なそうな第一次大戦の飛行機から、
終末を実感できる核を搭載可能な近代の大型機まで様々な軍用機が
血なまぐさい役目を終えて静かにその羽を大地に降ろしている。


今日の出来事
複雑で巨大な飛行機を見上げると人を殺すためにこれほどの情熱が注げるあたりに空恐ろしいモノを感じるが国防という信念が作り上げたと信じることにしよう。
ちなみに戦利品の日の丸や鍵十字のついた飛行機も展示され、イギリスやアメリカの戦闘機が高らかに展示されているあたり戦勝国側では戦争が正しいと訴えているのを実感させる。

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国会議事堂 [ロンドンのミュージアム]

ロンドンの国会議事堂は有名なビックベンのそびえる建物で、
正式にはウエストミンスター宮殿と呼ばれている。
ここでは世界で最初の議会政治が行われ、
議会制度による民主主義が確立した場所でもあり、
今でも一般の庶民からなる首相がいる下院と
有識者や貴族からなり下院の法案を審議する上院との両院制となっている。
ちなみに日本もアメリカに政治を変えられるまでは
イギリスと同じ両院制度を採用していたけれども、
今では両院とも一般市民からの選挙によって行われているので
衆議院優越の特権などの違いを差し引いても大衆と少数との意見を
うまく国会に取り入れるために確立した両院制の意義は薄らいでいる。
どちらにしても革命後民主主義が施行されなかったフランスに比べ、
イギリスの議会制度がなければ未だに世界は封建制度だったかも知れない。
世界遺産にもなっている議事堂は夏の国会休会の間だけ一般に公開されている。


今日の出来事
そんな国会議事堂へ行ってみた。内部は宮殿の名が付けられているだけあって豪華絢爛。(内部は撮影禁止なので写真が撮れずに残念)議会場は想像以上に狭かったけれど、これも議論ができるための配慮だとか。
ところで、多数決は物事を簡潔に解決する手段としては優れているけれども少数の意見は反映されないという意味では決して良い解決法ではないと言える。
イギリスの上院は時代の変化と共に移り変わっているのに日本は50年も前に作られた議会制度のままでいいのだろうか。

霧の迷路 [ロンドンのミュージアム]

イギリス現代美術を代表する彫刻家
アントニー・ゴームリーのエクシビションがロンドンで開催されている。
彼の代表作品と言えば、「エンジェル・オブ・ザ・ノース」と呼ばれる
羽を持つ巨大な人物像だろうか。
彼の特徴は代表作のような人物の彫刻であるが、
今回のエクシビションは迷路のようにずらりと並ぶコンクリートの立方体や
霧でつつまれた部屋など体感できるものが中心となっている。


今日の出来事
霧の部屋は中に入ると視界の全てが真っ白。まるで黄泉の国へ迷い込んだかのようでしばらく歩いていると突然10cmくらいの距離で人と出会ったりする。不安と驚きと神秘さが混じったような不思議な感覚はもう死後しか体験しないだろうか。

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街中の名画 [ロンドンのミュージアム]

ロンドンの街並みをふらふら歩いていたら、
ふとお店の壁に何気なく掛けられた名画が目に入った。
しばらく歩いているといくつもの名画がストリートに面して
さりげなく掛けられ、不思議と街並みに溶けこんでいる。
この名画たち実はナショナル・ギャラリーが主催する、
グランド・ツアーという一風変わったエクシビション。
http://www.thegrandtour.org.uk/index.html


今日の出来事
もちろん複製だけども、名画が街中に飾られるとはいかにもロンドンらしい粋さだ。

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王立芸術院 [ロンドンのミュージアム]

王立芸術院(Royal Academy of Arts)は
傑作と呼ばれるミケランジェロの彫刻、
「幼少の聖ヨハネを伴う聖母マリアとキリスト」があり、
ロンドン中心部ピカデリーに面する美術館。
中心部ながら有料だからか、奥まった所に位置するからか、
観光客らしき姿は少ないものの、
毎年夏には特夏季展が開催され、エントランス前の広場には
巨大なオブジェが入れ替わり展示されている。
最近まで改装中であったようだけれども、
モネの特別展がこの週末まで開催されている。


今日の出来事
モネ展の写真はとれなかったのでエントランス前の巨大オブジェの前で戯れる人々を帰りに撮影。

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シュールリアリズム [ロンドンのミュージアム]

V&Aシュールレアリズム展が開催されている。
シュールレアリズムとは超現実主義と訳されながらも非現実な世界が展開される。
これは夢や幻想など潜在意識の中にこそ
もう一つの"超現実"が存在すると思われているからで、
その世界に影響を与えたジョルジョ・デ・キリコや
サルバドール・ダリが最も有名でだろうか。
一説によると第二次世界大戦前から終わりにかけてが全盛期であり、
むろんその間の芸術家たちは戦争の混乱に巻き込まれ、
アメリカに亡命して活動を続けた芸術家が多い。
ちなみに鉄とガラスを多用した近代建築から生産性優先の近代家具まで影響を及ぼし、
近代デザインを確立したバウハウスもまた第二次世界大戦の混乱に巻き込まれ、
閉鎖された後にデザイナーたちはアメリカへ亡命している。
そんなコトから芸術やデザインが生み出す新しい表現や発想、思想は
既存の常識や秩序などに対する否定になるという点において、
反社会的思想と捉えられる傾向が高いのかもしれない。


ロブスター・フォン

リップ・ソファ
今日の出来事
そんなシュールリアリズムの独特の世界観には凡人だからかなかなかついていけないが、それでもダリ作「ロブスター・フォン」や「リップ・ソファ」などは今でもその斬新さは少しも薄れず、すばらしい。 博物館ショップの内線電話にもロブスターのおもちゃが取り付けられていたのにはショップ店員の遊び心に拍手したい。

ニセ ロブスター・フォン

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生きる彫刻 [ロンドンのミュージアム]

ブランドにD&G(ドルチェ&ガッバーナ)があるが、
今日ブログに書きたいのはG&G(ギルバート&ジョージ)である。
どちらもハイセンスなゲイペアという意味では同じかも知れないが、
英国スーツに身を包むG&Gは自分自身を
生きる彫刻「living sculptures」だと言い切り芸術活動を続けている
ターナー賞をも受賞していたイギリスを代表する近代芸術家である。
若い頃のモノトーンの渋い写真、いや彼らから言わせれば彫刻や、
その後展開されるサイケデリックな色彩感覚のような視覚要素だけでなく
「多くの人々のLIFE(生き方)に語りかける」(一部抜粋)という彼らの主張は
社会や世界に少なからず影響を与えていると思われる。

そんなG&Gの世界を垣間見たい方はこちらをどうぞ。
http://www.gilbertg.ramtel.pl/index.html

テート・モダンでG&Gの40年の軌跡を味わえる展覧会が開催されている。 60歳以上になるかという年齢にもかかわらず今なお2人で活動を続け作品を生み出しているそのパワーそのものがLIFEに語りかけるのかも知れない。

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夏目漱石の下宿先 [ロンドンのミュージアム]

ロンドンには著名人にまつわる建築物に対して
ブルー・プラークとよばれる青い看板が設置されている。
日本人で唯一このブルー・プラークが掲げられているのが、
皮肉にもロンドン大嫌い大文豪家、夏目漱石である。
1903年に漱石最後の滞在先となったロンドン南部クラハムに
ひっそり佇む下宿先のブルー・プラークには
漱石の名と滞在期間や没年に"日本の小説家"と記されている。

今日の出来事
今から約100年前に漱石がここに暮らしていたかと思うと感慨深い。ちなみにこの下宿先の近くには大きなクラハム公園があり自然豊かな静かな環境に地下鉄ノーザン線が走っている。ノーザン線の開業は1890年らしいので漱石も地下鉄を利用したかも知れない。

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すべり台と芸術の近代美術館 [ロンドンのミュージアム]

テート・モダンはイギリスを代表する近大美術館で、
テート・ブリテンを含む国立美術館テート・ギャラリーの一つとなっている。

また、他の国立の美術館や博物館同様に特別展をのぞいては無料で開放され、
敷居の高そうな芸術を身近に感じられる美術館の一つでもある。
美術館の建物は1947年にイギリスで有名な赤い電話ボックスを設計した、
ジャイルズ・ギルバート・スコットによって火力発電所として設計されたものだが、
ヘルツォーク&ド・ムーロンによるリフォームでテート・モダンとして
2000年に生まれ変わるまでの約20年間もの間100m近い煙突をもつこの巨大な建造物は、
ロンドンの中心部に建てられているにもかかわらず、ほぼ廃墟であったというから驚きだ。
この美術館で最も有名な絵画はモネの睡蓮、彫刻はロダンの接吻であろうと思うが、
最もこの美術館らしい展示物はテート・モダン最大の展示場、ビル7階に相当する、
かつての発電所のタービンホールを利用したインスタレーション・アートであろう。

テート・モダンのインスタレーション・アートのようす
http://www.tate.org.uk/modern/exhibitions/carstenholler/default.shtm

今日の出来事
無料で開放れているだけでもすごいと思うが金・土曜日には夜10時まで運営し芸術がお金持ちの道楽のような狭い範囲に留まらず広く市民に芸術に親しんでもらおという意気込みが伝わる。 なお2007年4月までタービンホールにはカールステン・フラー滑り台が健全に恐怖心を堪能するための芸術として展示(設置?)されている。実はジェット・コースターもとても偉大な芸術かもれない。

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ナショナル・ギャラリー(ヤン・ファン・エイク編) [ロンドンのミュージアム]

見えるものすべてをキャンパスに限りなく再現する。
その細密な絵画は北方からやって来て絵画の常識を覆した。
写実を追求したダ・ヴィンチが登場する50年ほど前、
神の手を持つ男と呼ばれたネーデルランド絵画の創始者、
ヤン・ファン・エイクはすでにそれまでの油彩とは異なる、
細密な描写で描かれた絵画の基礎を創り上げた。
その中でも最高傑作と言われる「アルノルフィーニ夫婦」が
ナショナル・ギャラリーに展示されている。
たった80×60cmしかないこの絵は結婚の立会い者として、
画家自身が中央の凸面鏡の中に描かれているほど細密で、
ちいさな画面の中に契約を示す一本だけ火が灯った蝋燭、
原罪を示す知恵の実である窓辺の果実など様々なオブジェが
まるで実物がそこにあるかのように描かれている。

「アルノルフィニ夫妻の肖像」ヤン・ファン・エイク

今日の出来事
ナショナル・ギャラリーはこれら1400年代以前の絵画が充実しており、
最近になって増設された別棟、セインズベリ棟に展示されている。
なお、どうでもいいがセインズベリはイギリスに展開するスーパのチェーン店、
セインズベリーズと創業者をおなじとし、以前ブログで紹介したテート系の美術館が
砂糖の会社テートの創業者が集めたコレクションが元になっており、
かつての大英帝国時代の貿易の力を今に伝える。


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ナショナル・ギャラリー(ダ・ヴィンチ編) [ロンドンのミュージアム]

絵画での世界三大美術館と言えばパリのルーヴルにニューヨークのメトロポリタン、印象派までのイギリス国外の絵画を中心に展示しているロンドンのナショナル・ギャラリーであろうか。
そしてダ・ヴィンチ・コードで注目を浴びていたのがルーヴルとここナショナル・ギャラリーだ。
イタリアで活躍していたダ・ヴィンチはフランス軍の侵攻から逃れ、一度はイタリアに戻るものの結果的にはフランスで最後を遂げた。
モナリザなど彼の著名な絵画のほとんどはダ・ヴィンチが手放さなかった為に死後、イタリアに帰ることなくルーヴルに保存されている。
しかし、ルーヴルほどではないもののナショナル・ギャラリーにもダ・ヴィンチの貴重な絵画が数点展示されている。
その中でも書き直された2作目の「岩窟の聖母」はダ・ヴィンチの得意とするスフマート(ぼかし技法)を使っていない為にルーヴル所蔵の1作目とはタッチが異なる。この絵はダ・ヴィンチ・コード内でも登場し、聖杯を示す暗示の一つとして登場するが、小説の通りナショナル・ギャラリーに展示されており多くの人の注目を浴びている。

以下ダ・ヴィンチ・コードの内容を少しですが含みます。

ダ・ヴィンチ・コードでは小説をおもしろくするため「最後の晩餐」で登場するイエスの隣にいるヨハネをマグダラのマリアとするように明らかに歪曲した解釈をしている。(もしダ・ヴィンチ・コードが正しければ聖書が伝えるイエスが愛したとされる使徒ヨハネが不在になることになってしまう。また同姓愛の疑惑で起訴されたダ・ヴィンチは自分の愛弟子サライ(小悪魔)をヨハネのモデルとした為に女性のように描いたとも考えられる)
そして、「岩窟の聖母」でもダ・ヴィンチ・コードでは左がイエスとしているが専門家の意見の大半は右がイエスである。ナショナル・ギャラリー所蔵の方では十字架を持っていることから明らかに左がヨハネであり、どちらも同じであろうという解釈である。また、小説には出てこないがこの「岩窟の聖母」は3枚目も存在することから、さらに謎を呼んでいる。ちなみに3枚目は先の2枚を融合したような感じである。絵はイタリアにあるが公開はされていないようだ。
この他にもダ・ヴィンチが生涯手放さなかったルーヴルに展示されている「聖アンナと聖母子」の下絵がナショナル・ギャラリーに展示されている。この絵は興味深いことに下絵と完成した絵は構図が異なっており、天使にマリア、イエス、そしてルーヴル所蔵の絵画では羊がかかれているがナショナル・ギャラリー所蔵の下絵では羊の代わりにヨハネが描かれている。
羊になった理由は聖書にある一節「おまえは神の子であり、生け贄の子羊である」から来ているとされていて、たしかに羊となってその受難を暗示する方がより強く神の為に殉教したヨハネを思い起こさせる。

「岩窟の聖母」(ルーヴル所蔵)
「岩窟の聖母」(ナショナル・ギャラリー所蔵)
「聖アンナと聖母子」(ルーヴル所蔵)
「聖アンナと聖母子(下絵)」(ナショナル・ギャラリー所蔵)
「ダ・ヴィンチ(自画像)」(ナショナル・ギャラリー所蔵 現在は公開されていない)

今日の出来事
「聖アンナと聖母子」に描かれている羊のようにキリスト教絵画に登場するオブジェには重要な意味が込められている。ルーヴルの「岩窟の聖母」では左の赤ちゃんの頭上に描かれているシュロが殉教を表すことからもそちらがヨハネだと分かる。反対にナショナル・ギャラリーの「岩窟の聖母」には絵の左下にオオアマナが描かれイエスの誕生を祝福しているヨハネをうかがい知れる。

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